玄関・アプローチの「風除室(玄関フード)」は必要?信州の冬を変えるメリットと、後付け費用の相場
「玄関の前にガラスの小部屋をつけるなんて、見た目が古臭くなりそう…」
そんなイメージをお持ちの方もいるかもしれません。
しかし、最新の風除室はデザインも進化しており、何よりその「機能性」は、一度体験すると手放せないレベルです。
家の断熱性能を上げる「エアロック」としての役割から、信州ならではの「漬物置き場」としての活用法まで。
雪国・信州で風除室をつけるべき理由を紐解きます。
目次
1. 風除室(玄関フード)とは?
玄関ドアの外側(ポーチ部分)を、ガラスやパネルで囲って作る「もう一つの小さな玄関」のことです。
宇宙船と同じ「エアロック」効果
最大の役割は、外気と室内の間に「空気のクッション(緩衝地帯)」を作ることです。
玄関ドアを開ける時、一度風除室の中に入ってからドアを開けるため、外の冷気が直接家の中に吹き込むのを防ぎます。
これにより、玄関ホールの底冷えや、急激な室温低下をシャットアウトします。
2. 信州で導入する「3つの巨大なメリット」
単なる寒さ対策だけではありません。信州の生活スタイルに直結するメリットがあります。
① 雪かき不要!ドアが凍らない
雪の日、玄関ドアの前に雪が吹き溜まり、スコップで掘り出さないとドアが開かない…という悲劇を防げます。
また、鍵穴が凍ったり、ドアパッキンが張り付いて開かなくなったりするトラブルもゼロになります。
② 「濡れたモノ」の一時避難所
雪かきをした後の濡れたスコップ、雪まみれのスノーブーツ、濡れたコート。これらを家の中に持ち込みたくないですよね。
風除室があれば、ここで雪を払い、濡れた道具を乾かすことができます。
ベビーカーや三輪車置き場としても最適です。
③ 信州名物「天然の冷蔵庫」
ここが意外と重要です。風除室は「外より暖かく、室内より寒い」空間です。
これは、泥付きネギ、白菜、リンゴ、野沢菜などの「凍らせたくないけど、暖房の効いた部屋には置きたくない食材」を保管するのに最高の場所なのです。
3. 費用相場:後付けリフォームの場合
風除室の形状によって費用は変わります。一般的な工事費込みの目安です。
| タイプ | 形状 | 費用相場(材工共) | 特徴 |
| I型(一面タイプ) | 正面だけ塞ぐ | 15万 〜 25万円 | 玄関が奥まっている(ポーチが壁に囲まれている)場合に採用。最も安価。 |
| L型(二面タイプ) | 正面と片側面 | 25万 〜 40万円 | 玄関の角に設置する場合。L字に囲う。 |
| コ型(三面タイプ) | 正面と両側面 | 40万 〜 60万円 | 玄関が壁から飛び出している場合や、広くスペースを取りたい場合。 |
| 屋根付きタイプ | 屋根も新設 | 50万円 〜 | そもそも玄関の上に屋根(庇)がない場合に必要。 |
※ガラスの種類(強化ガラス等)や、ドアの形状(自動ドア、ハンガー引戸)によって価格は上がります。
4. 「ダサい」を回避するデザインの選び方
「昭和の商店街みたいになるのが嫌」という悩みへの解決策です。
① 「フレームレス」や「細縁」を選ぶ
昔の風除室はアルミの枠が太く、ゴツゴツしていましたが、最近はフレームを極限まで細くしたスタイリッシュな製品(YKK APやLIXILなど)が出ています。
ガラス面を大きく取ることで、カフェのようなモダンな印象になります。
② 玄関ドアやサッシと「色」を合わせる
既存のサッシが黒なら風除室も黒(ブラック)、木目なら木目調(ラッピング材)を選ぶことで、後付け感をなくし、建物と一体化させることができます。
5. 信州で設置する際の「必須注意点」
長野県ならではの、失敗しないためのポイントです。
① レールは「上吊り(ハンガー)」にする
一般的な引き戸は、床にレールがあります。しかし、ここに雪や泥が詰まり、凍りつくとドアが動かなくなります。
少し費用は上がりますが、「上吊りタイプ(ハンガー引戸)」を選べば、床にレールがないため凍結せず、掃除も楽でバリアフリーになります。
② 夏の「蒸し風呂」対策
ガラスで囲われた風除室は、夏場は温室のように暑くなります。
網戸を取り付けたり、開口部を広く開けられる「採風タイプ」のドアを選んだりして、熱気がこもらないようにしましょう。
まとめ:風除室は「暮らしの防波堤」
- 必要性: 豪雪地や風が強い地域では「必須級」。市街地でも断熱・収納面でメリット大。
- 費用: 20万〜40万円程度。
- 選び方: デザイン性の高い細縁タイプと、凍結しない「上吊り戸」を選ぶ。
玄関は「家の顔」ですが、信州においては「寒さとの戦いの最前線」でもあります。
風除室という一枚のフィルターがあるだけで、冬の暮らしの快適さと安心感は段違いになります。
「毎朝、玄関が寒くて辛い」
そう感じているなら、この冬に向けて「風除室」の導入を検討してみてはいかがでしょうか?