ロードヒーティングの費用|電気式と温水式の比較、30㎡で120万〜200万円【長野県】
ロードヒーティングは、地面の下に熱源を埋めて、雪を下から溶かす設備です。雪かきが要らなくなり、凍った路面で転ぶ心配も減ります。長野県でも、高齢の方や共働きの世帯を中心に導入が増えています。
熱源には「電気式」と「温水式」があり、どちらが向くかは、溶かしたい面積と、家のエネルギー(オール電化か、灯油・ガスがあるか)で決まります。駐車場2台分(約30㎡)の初期費用は、電気式で約120万〜150万円、温水式で約150万〜200万円が目安です。方式ごとの違い、範囲別の費用、毎月の維持費と抑え方を解説します。
電気式:手入れがほぼ要らない
地面の中に電熱線(ヒーティングケーブル)を埋める方式です。
| 内容 | |
|---|---|
| 良い点 | ボイラーなどの機械がないので故障が少なく、手入れがほぼ要らない。狭い範囲なら初期費用を抑えられる。ケーブルを均等に並べるので、溶け残りが少ない |
| 気をつける点 | 電気代が高くなりやすい。温水式に比べると、降り始めに溶ける速さはやや遅い |
| 向いている家 | オール電化の家。玄関までの通路や階段だけなど、範囲が狭い場合。将来の手入れの手間をなくしたい場合 |
温水式:力が強く、広い範囲に向く
灯油やガスのボイラーで不凍液を温め、地中のパイプに循環させる方式です。
| 内容 | |
|---|---|
| 良い点 | 溶かす力が強く、立ち上がりが早い。灯油やガスなら、電気式より毎月の燃料費を抑えやすい。駐車場2台分以上の広い範囲に向く |
| 気をつける点 | ボイラーは10〜15年ほどで交換が要る。数年に一度、不凍液の補充・交換がある。屋外にボイラーを置く場所が要る |
| 向いている家 | 灯油タンクやプロパンガスがある家。駐車場2台分以上を溶かしたい場合。飯山・白馬などの豪雪地帯 |
初期費用と維持費の比較
駐車場2台分(約30㎡)で比べた目安です。
| 項目 | 電気式(ヒーティングケーブル) | 温水式(灯油ボイラー) |
|---|---|---|
| 初期費用(工事費込み) | 約120万〜150万円 | 約150万〜200万円 |
| 毎月の費用 | 3万〜5万円 | 2万〜4万円 |
| 手入れの費用 | ほぼかからない | 不凍液の交換、ボイラーの更新 |
| 埋めた部分の寿命 | 半永久的 | 30年〜(パイプの耐久性による) |
電気式はボイラーがないぶん初期費用が下がる傾向がありますが、電気の容量を上げる工事が要る場合は高くなることがあります。
範囲を変えたときの初期費用
| 範囲 | 費用の目安(工事費込み) | 補足 |
|---|---|---|
| 玄関までの通路だけ(約5㎡) | 30万〜50万円 | 電気式が主流 |
| タイヤが通る部分だけ(2本の線) | 80万〜120万円 | 舗装の全面ではなく、タイヤが通る線だけに埋める |
| 駐車場2台分の全面(約30㎡) | 約120万〜200万円 | 方式で変わる(上の表) |
いまあるコンクリートを壊して埋める場合は、別に解体の費用がかかります。新築や外構の工事と同じ時期に行うのが、いちばん安く済みます。
毎月の費用の目安
12月〜3月に毎日動かした場合、玄関までの通路だけなら月3,000〜5,000円ほどです。駐車場2台分の全面は、上の表のとおり月2万〜5万円かかります。「電気代が怖くてスイッチを入れられない」とならないよう、次の方法で費用を抑えます。
費用を抑える3つの方法
1. 降雪センサーを付ける
手で入り切りすると、消し忘れや、降り始めの入れ忘れが起きます。雪と温度を感知して自動で動く降雪センサー(数万円)を付けると、毎月の費用を4〜5割ほど減らせると言われています。
2. 埋める範囲を絞る
駐車場の全面を温める必要はありません。タイヤが通る線(2本)と、人が歩く通路(幅80cmほど)だけに埋めれば、工事費も燃料費も大きく下がります。雪を捨てる場所や動線から考える方法は雪かきを楽にする外構設計で紹介しています。
3. ヒートポンプ式を検討する
電気で動きますが、空気の熱を使うヒートポンプ(エコキュートと同じ仕組み)で温水をつくる方式です。従来の電気ヒーター式より電気代が2分の1〜3分の1ほどになります。初期費用は高くなりますが、オール電化の家で広い範囲を溶かしたい場合の候補になります。
ヒーティング以外の、滑りにくくする方法
そこまでの予算はかけられないが転ぶのは怖い、という場合は、地面の仕上げを工夫します。
- 刷毛引き(はけびき)仕上げ:コンクリートの表面をざらざらに仕上げる、標準的な方法です
- 洗い出し:砂利を表面に出す仕上げです。でこぼこができ、氷が張っても靴が引っかかりやすくなります
- 水を通すインターロッキング:水が地面にしみ込むので、表面に水たまり(氷)ができにくくなります
井戸水や融雪槽を使う方法は融雪槽と井戸水の融雪システムで解説しています。
まとめ:どの方式が合うか
| 家の条件 | 向いている方式 |
|---|---|
| 玄関前だけ・オール電化 | 電気式 |
| 駐車場の全体・灯油タンクがある | 温水式(灯油) |
| 毎月の費用を抑えたい・広い範囲 | ヒートポンプ式 |
高齢になってからの雪かきは、体への負担が大きくなります。まずは溶かしたい範囲を決め、それぞれの方式で、見積もりと毎月の費用の試算を出してもらってください。業者の選び方は雪対策・外構工事が得意な業者の選び方を参考にしてください。