古民家再生の補助金【長野県・2026年度】窓リノベ・県の助成・耐震補助の使い方と期限
古民家の再生は、断熱と耐震の工事が大きくなりやすく、補助金を使えるかどうかで自己負担が変わります。2026年度(令和8年度)に長野県で使える主な制度は、国の「住宅省エネ2026キャンペーン」、県の「信州健康ゼロエネ住宅助成金」、市町村と県の「耐震改修の補助」の3つです。
この記事では、それぞれの上限額と期限、重ねて使うときの決まり、申請の順番をまとめます。金額と期限は、各制度の公式ページで2026年10月7日に確認した内容です。どの制度も予算に達した時点で終わるので、工事を決める前に公式ページで受付の状況を確かめてください。
2026年度に古民家再生で使える主な補助金
| 制度 | 主な対象の工事 | 上限 | 期限 |
|---|---|---|---|
| 先進的窓リノベ2026(国) | 窓の断熱(内窓、外窓の交換、ガラスの交換) | 1戸100万円 | 予約は2026年11月16日、交付申請は12月31日まで |
| みらいエコ住宅2026 リフォーム(国) | 窓・壁・床・天井の断熱、高効率の給湯器など | 50万〜100万円(築年が古い住宅の場合) | 同上 |
| 信州健康ゼロエネ住宅助成金 リフォームタイプ(県) | 浴室・脱衣室や寝室などの断熱 | 総工事費の20%を上限に最大140万円 | 第1期は2027年1月29日まで |
| 耐震改修の補助(市町村+県の上乗せ) | 耐震改修 | 多くの市町村で最大165万円 | 市町村ごと |
国の制度の期限は、いずれも「遅くとも」の日付です。予算の上限に達すると、その前に終わります。
国の制度:窓の断熱は「先進的窓リノベ2026」
古民家の寒さ対策で、はじめに検討したいのが窓です。先進的窓リノベ2026事業は、既存の住宅の窓を断熱改修する工事に、1戸あたり最大100万円を補助します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 既存の住宅の窓の断熱改修(内窓の設置、外窓の交換、ガラスの交換など) |
| 上限 | 1戸100万円 |
| 内窓の条件 | Sグレード(熱貫流率1.5以下)以上 |
| 補助額の例 | 戸建ての中サイズ(1.6㎡以上2.8㎡未満)の内窓で、1か所あたりSグレード34,000円、P(SS)グレード58,000円 |
| 申請できる下限 | 1回の申請の補助額が5万円以上 |
| 対象の工事 | 2025年11月28日以降に着手したもの |
| 期限 | 予約は遅くとも2026年11月16日、交付申請は遅くとも2026年12月31日 |
前の年度(2025年度)は上限が200万円でしたが、2026年度は100万円です。古い記事や見積もりに「上限200万円」とあれば、前の年度の内容です。
古民家は窓が大きく数も多いので、すべての窓を一度に直すと上限に届くことがあります。居間・寝室など長くいる部屋から順に進める考え方は、古民家の断熱は窓が最優先で、内窓と外窓の交換の違いは窓の断熱リフォームの比較で解説しています。
壁・床・天井や給湯器は「みらいエコ住宅2026」
みらいエコ住宅2026事業のリフォームは、平成28年(2016年)12月31日以前に新築された住宅が対象です。古民家はこの条件に当てはまります。
- 窓のある居室を1つ選び、その部屋の外に面した窓やドアをすべて断熱改修することが条件です。窓の性能と築年に応じて、壁・床・天井などの断熱も組み合わせます
- 上限は、平成3年(1991年)以前の住宅で、窓と躯体の断熱だけなら50万円、高効率の給湯器やエアコンの設置も加えると100万円です
- 平成4〜28年の住宅は、それぞれ40万円、80万円です
- 窓リノベの対象になる性能の窓は、窓リノベの予算があるあいだは窓リノベで申請します。同じ窓に、みらいエコ住宅の補助は出ません
国の制度に共通する決まり
- 申請するのは、事業に登録した業者です。施主は自分で申請できません。見積もりを頼むときに、登録しているかを確かめてください
- 交付申請は、工事が終わったあとに行います。工事に着手していれば、交付申請の予約で予算を確保できます
- 予約は遅くとも2026年11月16日、交付申請は遅くとも2026年12月31日までです。予算の上限に達した時点で終わります
県の制度:信州健康ゼロエネ住宅助成金(リフォームタイプ)
長野県の信州健康ゼロエネ住宅助成金のリフォームタイプは、総工事費の20%を上限に、最大140万円を助成します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 助成額 | 総工事費の20%を上限に最大140万円 |
| 健康省エネリフォーム | 最大50万円。「浴室と脱衣室」または「寝室」の断熱改修(外気に接する壁・床・天井・屋根を合計10㎡以上、かつ外気に接する建具すべて)、または住宅全体の床・天井・屋根の断熱改修 |
| 単価の例 | 断熱は1㎡あたり3,000円、窓(1.6㎡以上2.8㎡未満)は1か所24,000円 |
| 助成額の決め方 | 単価の合計、総工事費の20%、上限額のうち、最も小さい額 |
| 申請する人 | 県内に本店を置く事業者(施工する業者も同じ条件) |
| 申請の期限 | 工事に着手する14日前まで |
| 募集期間 | 第1期は2026年4月15日〜2027年1月29日(先着順。予算に達した時点で終了)。第2期は2026年12月1日〜2027年3月15日 |
国の制度と違い、工事を始める前に申請が要ります。着工してからでは申請できません。また、申請と施工ができるのは県内に本店がある事業者だけなので、県外の業者に頼む場合は使えません。
耐震改修:市町村の補助に、県が最大50万円を上乗せ
古民家は、いまの耐震基準ができる前に建てられたものがほとんどです。耐震改修には市町村の補助があり、長野県はそこに最大50万円を上乗せしています。
| 市町村 | 市町村の上限 | 県の上乗せ後 |
|---|---|---|
| 多くの市町村 | 115万円 | 165万円 |
| 多雪区域の10市町村(白馬村・小谷村・信濃町・飯綱町・中野市・飯山市・山ノ内町・木島平村・野沢温泉村・栄村) | 140万円 | 190万円 |
| 松本市 | 145万円 | 195万円 |
| 木曽町 | 150万円 | 200万円 |
| 箕輪町 | 130万円 | 180万円 |
- 改修したあとの評点が1.0以上になることが条件です
- 県の上乗せは、市町村の交付決定を受けたあとに申請します
- 対象になる住宅や受付の状況は、市町村ごとに違います
77市町村の上限額と受付の状況は長野県の耐震改修補助金 77市町村一覧に、古民家の耐震でどこまで直すかの考え方は古民家再生の耐震はどこまで必要かにまとめています。
市町村の独自の制度は、住む場所で変わる
空き家の改修、移住者向けの住宅取得、リフォームへの補助など、市町村が独自に設けている制度があります。金額も条件も市町村ごとに違い、年度の途中で受付が終わることもあります。
77市町村に、新築・リフォーム・耐震・省エネ・空き家のどの制度があるかは、長野県77市町村の住宅補助金一覧で確認できます。
重ねて使うときの決まり
補助金は、制度ごとに重ねて使えるかどうかが決まっています。
- 国の予算が入った補助どうしは、原則として同じ工事に重ねて使えません。国の住宅省エネ2026キャンペーンと、県の信州健康ゼロエネ住宅助成金は、この関係にあります
- 県のリフォームタイプは、工事の箇所をはっきり分けられる場合などに、ほかの補助と併用できることがあります。たとえば「窓は国の窓リノベ、浴室と脱衣室の断熱は県の助成」のように、工事を分けて考えます
- 分け方が認められるかどうかは、工事の内容によります。見積もりの段階で、どの工事をどの制度で申請するかを業者に確認してください
申請の順番と、間に合わせるための段取り
- 住む市町村と、直したい範囲を決める。市町村の制度は住む場所で決まり、耐震・断熱のどこまで直すかで使える制度が変わります
- 業者に、使える制度を確かめる。国の制度は登録した業者、県の制度は県内に本店がある事業者が申請します
- 着工の前に申請が要る制度を先に進める。県のリフォームタイプは着手の14日前まで、耐震は市町村の交付決定が先です
- 着工したら、国の制度の予約をする。予約は遅くとも2026年11月16日までです
- 工事が終わったら、交付申請と実績の報告をする。国の交付申請は遅くとも2026年12月31日までです
これから計画を始める場合、国の2026年度の期限には間に合わないことがあります。国の制度は例年、秋から冬に次の年度の内容が発表されるので、次の年度の制度を前提に、県と市町村の制度の申請時期に合わせて段取りを組む方法もあります。
よくある質問
自分で申請できますか
国の住宅省エネ2026キャンペーンと県の信州健康ゼロエネ住宅助成金は、どちらも業者が申請します。施主が自分で申請する制度ではありません。耐震改修の補助は市町村が窓口で、手続きは市町村ごとに違います。
工事を始めてしまったあとでも使えますか
国の先進的窓リノベ2026は、2025年11月28日以降に着手した工事が対象で、工事のあとに申請します。県のリフォームタイプは、着手の14日前までに申請が要るので、始めたあとでは使えません。
古民家の再生には、全部でいくらかかりますか
工事の範囲で大きく変わります。規模ごとの目安は古民家再生の費用相場をご覧ください。
まとめ
- 窓の断熱は、国の先進的窓リノベ2026(1戸100万円まで)が中心です
- 浴室・脱衣室や寝室の断熱は、県の信州健康ゼロエネ住宅助成金(最大140万円)を、国の制度と工事を分けて使えるかを確かめます
- 耐震改修は、市町村の補助に県の上乗せがあり、多くの市町村で最大165万円です
- 県と耐震の補助は着工の前に手続きが要ります。国の制度は予約が2026年11月16日、交付申請が12月31日までです