雪下ろしの費用相場【長野県】1時間6,000〜8,000円、頼む時期と業者の選び方
屋根の雪下ろしを業者に頼むと、長野県では雪かきと雪下ろしを合わせて1時間あたり6,000〜8,000円、2時間で11,000〜14,500円が目安です。雪を運び出してもらう場合は、トラックの費用が別にかかります。
雪下ろしは、慣れた人でも事故が起きる作業です。国土交通省によると、雪の多い年には除雪中の事故が年間1,000件以上起き、100人以上が亡くなっています。死亡事故の約8割は65歳以上です。この記事では、費用の目安、見積もりで確かめること、頼む時期、頼む先の選び方、雪下ろしを減らす工事への補助をまとめます。
雪下ろしの費用相場(長野県)
見積もりサイトのミツモアが、直近2年間の長野県内の見積もりから出している相場です(2026年10月時点)。
| 作業時間 | 雪かきのみ | 雪かき+雪下ろし |
|---|---|---|
| 1時間 | 5,000〜8,000円 | 6,000〜8,000円 |
| 2時間 | 9,000〜16,500円 | 11,000〜14,500円 |
| 3時間 | 12,900〜17,000円 | 16,500〜20,000円 |
| 追加でかかるもの | 目安 |
|---|---|
| トラックによる排雪(雪を運び出す) | 6,233〜8,000円 |
| 2階の屋根の雪下ろし(屋根に上がるはしごがある) | 3,000〜3,750円 |
| 2階の屋根の雪下ろし(屋根に上がるはしごがない) | 5,000〜5,500円 |
出典はミツモア「長野県の雪かき・除雪・雪下ろし代行」です。あくまで目安で、業者・日程・雪の量・屋根の形で変わります。大雪の直後は依頼が集中し、すぐには来てもらえないこともあります。
金額が変わる条件
- 作業する人数と時間:屋根の上の作業は2人以上で行うのが基本なので、人数ぶんの費用がかかります
- 屋根の高さと形:2階の屋根、急な勾配、はしごを掛けにくい建物は、手間が増えます
- 下ろした雪の行き先:敷地に置けないときは、トラックで運び出す費用がかかります
- 雪の量と状態:一度溶けて凍った雪や、雨を吸った雪は重く、時間がかかります
見積もりで確かめる4つのこと
- 料金の単位:「作業員1人・1時間あたり」なのか、「1回いくら」なのかを確かめます。自治体が業者から見積もりを取るときも、作業員1人あたりとトラック1台あたりの単価を分けて書かせる様式があります
- 何人で、何時間かかる見込みか:総額は「単価×人数×時間」で決まります
- 下ろした雪をどうするか:下ろすだけか、敷地の中で移動するか、運び出すかで金額が変わります。玄関や通路、隣の敷地に雪が残らないかも確かめます
- 出張費や追加料金の有無:2階の屋根、雪の量が多い場合の追加を、先に聞いておきます
いつ頼むか:雪下ろしの目安
「何cm積もったら下ろす」という全国共通の数字はありません。建物ごとに、耐えられる雪の重さが違うためです。目安は次の3つです。
- ふすまや障子の開け閉めが重くなった:新潟県は、木造住宅の雪下ろしの目安として挙げています(新潟県の案内)
- 雪のあとに雨が降った:雨を吸った雪は、見た目の高さが低くても重くなっています
- 雪の重さを地図で確かめる:防災科学技術研究所などの「雪おろシグナル」は、積もった雪の重さを色で示します。1㎡あたり300kg以上は注意(黄)、700kg以上は危険(赤)です。住んでいる場所と、最後に雪下ろしをした日を入れて計算できます
大雪になってから業者を探すと、間に合わないことがあります。雪が降る前に、頼める業者と料金を確かめておいてください。冬の前に済ませておくことは冬支度チェックリストにまとめています。
自分で下ろすなら、国の「安全10箇条」を守る
長野県も、除雪中の事故が多発していること、亡くなった人の多くが高齢者で、一人で作業していたときの事故が多いことを知らせています(長野県「雪害対策」)。
国土交通省は、除雪作業の注意を「雪下ろし安全10箇条」にまとめています。はじめの5つは次のとおりです。
- 安全な装備で行う(命綱・安全帯・ヘルメット。いちばん大切な項目とされています)
- はしごは固定する
- 作業は2人以上で行う
- 足場の確認を行う
- 雪下ろしのときは周りに雪を残す(落ちたときに、下の雪が衝撃をやわらげます)
このほか、屋根からの落雪に気をつける、道具や安全用具を点検する、除雪機の雪詰まりを取るときの注意、携帯電話を持つ、無理をしない、が挙げられています。一人のとき、体調がすぐれないとき、高い屋根は、自分で上がらずに業者に頼んでください。
頼む先の種類と、選び方
| 頼む先 | 向いている作業 | 確かめること |
|---|---|---|
| 建築会社・工務店・造園業者 | 屋根の雪下ろし、重機を使う除雪 | 家を建てた会社や、ふだん庭を頼んでいる業者が受けているか |
| 便利屋・代行サービス | 玄関まわりや駐車場の雪かき、屋根の雪下ろし | 屋根の作業の経験と、保険に入っているか |
| シルバー人材センター | 玄関まわりや通路の雪かき | 屋根の上の作業を受けているか(センターごとに違います) |
業者選びで見る3つのこと
- 損害を補償する保険に入っているか:屋根や雨どいを傷つけた、落とした雪でカーポートが壊れた、作業する人がけがをした、というときの備えです。頼む前に確かめます
- 下ろした雪の置き場を、先に聞いてくれるか:確かめずに始めると、玄関がふさがる、隣の敷地に雪が落ちる、といった行き違いが起きます
- 屋根を傷めない下ろし方を説明してくれるか:屋根の材料や雪止めの金具を傷つけないよう、道具の使い方に気を配る業者を選びます
雪で屋根や雨どいが壊れたときは、火災保険が使えることがあります。火災保険の雪害はどこまで認定されるかを確認してください。
雪下ろしを減らす工事には、県と市町村の補助がある
毎年の雪下ろしを減らす、または安全にする工事には、長野県の克雪住宅普及促進事業補助金があります。対象は、特別豪雪地帯で助成を行っている次の市町村です。
長野市(旧鬼無里村・旧戸隠村)、飯山市、白馬村、小谷村、高山村、山ノ内町、木島平村、野沢温泉村、信濃町、栄村
| 工事の種類 | 内容 | 補助率 | 上限 |
|---|---|---|---|
| 融雪型 | 電気・ガス・灯油などの熱で屋根の雪を溶かす(新築・増改築・改修) | 4分の1(高齢者世帯等は3分の1) | 75万円(高齢者世帯等は90万円) |
| 自然落雪型 | 人の手を使わずに雪が落ちる屋根にする(改修) | 4分の1(高齢者世帯等は3分の1) | 60万円(高齢者世帯等は70万円) |
| 雪下ろし型 | 命綱を固定する金具や雪止めの金具を付けるなど、安全に雪下ろしができるようにする(改修) | 2分の1 | 20万円 |
- 申請の窓口は市町村です。市町村によって、補助率や上限が違うことがあります
- 「高齢者世帯等」は、生計の中心となる人が60歳以上の世帯などです
- 令和8年度(2026年度)は4月1日から受け付けています。受付の状況は、住んでいる市町村に確かめてください
雪を落とさない屋根の方式と費用はスノーダクト・無落雪屋根は長野で有効か、雪止めの金具は長野県の雪止めの種類と設置費用で解説しています。
このほか、高齢の世帯などの雪下ろしを手伝う取り組みを、市町村や社会福祉協議会が行っていることがあります。制度の有無と内容は地域ごとに違うので、市町村の窓口に確かめてください。
よくある質問
屋根の雪は、全部きれいに落としてもらうべきですか
国の安全10箇条は、落ちたときの備えとして、建物の周りの雪を残しておくよう勧めています。屋根の上の雪をどこまで下ろすかは、屋根の材料と雪止めの金具によって変わるので、業者の説明を聞いて決めてください。
別荘で、雪の様子が分からないときはどうすればよいですか
雪の量に応じて見回りや雪下ろしをしてもらう、冬のあいだの契約があります。費用と頼む時期は別荘の雪下ろし・除雪の費用相場をご覧ください。
駐車場や通路の雪かきを楽にする方法はありますか
雪を置く場所と動線を、外構の計画の段階で考えておくと、毎朝の雪かきが減ります。雪かきを楽にする外構設計で紹介しています。
まとめ
- 長野県の相場は、雪かきと雪下ろしを合わせて1時間6,000〜8,000円、2時間で11,000〜14,500円が目安です。雪を運び出すと、トラックの費用が加わります
- 見積もりでは、料金の単位、人数と時間、雪の行き先、追加料金を確かめます
- 大雪になる前に、頼める業者を決めておきます
- 自分で下ろすときは、命綱とヘルメットを着け、2人以上で作業します。一人のときや高い屋根は、業者に頼みます
- 特別豪雪地帯の10市町村では、雪下ろしを減らす工事に県と市町村の補助があります