長野県の雪はどれくらい積もる?観測所13か所の最深積雪と1日の降雪(気象庁10冬)
長野県の雪の量は、場所によって大きく違います。気象庁の観測所で、その冬にいちばん深く積もった雪(最深積雪)を2016〜2025年の10冬で平均すると、北信の飯山・野沢温泉・小谷・信濃町は1mを超え、長野市は25cm、松本市は18cm、諏訪市は13cm、飯田市は10cmです。
この記事では、県内で雪を観測している13か所の観測所について、最深積雪、1日に降った雪の深さ、雪が積もっていた日数を一覧にしました。数字は、気象庁の年ごとの値をもとに「信州 家と庭」が集計したものです。雪下ろしやカーポート、雪かきの備えを考えるときの目安にしてください。
観測所ごとの最深積雪(10冬)
「最深積雪」は、その冬のあいだに積雪がいちばん深くなったときの深さです。冬は前の年の8月から数えます(2022年の冬=2021年8月〜2022年7月)。
| 観測所 | 市町村(観測所の標高) | 10冬の平均 | いちばん深かった冬 | いちばん浅かった冬 |
|---|---|---|---|---|
| 飯山 | 飯山市(標高313m) | 124cm | 232cm(2022年) | 56cm(2016年) |
| 野沢温泉(9冬) | 野沢温泉村(標高576m) | 163cm | 298cm(2022年) | 90cm(2016年) |
| 信濃町 | 信濃町(標高685m) | 106cm | 172cm(2022年) | 62cm(2020年) |
| 長野 | 長野市(標高418m) | 25cm | 49cm(2017年) | 14cm(2020年) |
| 菅平 | 上田市(標高1253m) | 91cm | 127cm(2022年) | 52cm(2020年) |
| 軽井沢 | 軽井沢町(標高999m) | 27cm | 51cm(2016年) | 16cm(2018年・2019年) |
| 小谷(9冬) | 小谷村(標高550m) | 128cm | 182cm(2025年) | 78cm(2020年) |
| 白馬(8冬) | 白馬村(標高703m) | 73cm | 121cm(2025年) | 28cm(2020年) |
| 大町 | 大町市(標高784m) | 38cm | 62cm(2016年) | 22cm(2018年・2020年) |
| 松本 | 松本市(標高610m) | 18cm | 33cm(2016年) | 4cm(2019年) |
| 開田高原 | 木曽町(標高1130m) | 57cm | 99cm(2022年) | 26cm(2020年) |
| 諏訪 | 諏訪市(標高760m) | 13cm | 28cm(2022年) | 2cm(2019年) |
| 飯田 | 飯田市(標高516m) | 10cm | 18cm(2023年) | 0cm(2020年) |
- 北信の豪雪地帯:飯山(平均124cm)、野沢温泉(163cm)、小谷(128cm)、信濃町(106cm)は、平均で1mを超えます。雪の少ない冬でも56〜90cm積もっています
- 長野市・大町市・軽井沢町:平均は25〜38cmですが、多い冬は約50〜60cmまで積もります
- 松本・諏訪・飯田:平均は10〜18cmで、10冬でいちばん深かった冬も33cm以下です
- 菅平(上田市)と開田高原(木曽町)は、標高1,100m以上の高原の観測所です。上田市や木曽町の市街地の雪の量ではありません
1日にどれだけ降るか
雪下ろしや朝の雪かきで困るのは、短い時間にまとめて降ったときです。その冬に「1日に降った雪の深さ」がいちばん多かった日の値を、10冬で平均しました。あわせて、積雪が10cm以上あった日数も並べています。
| 観測所 | 1日の降雪のいちばん多い日(10冬の平均) | 10冬でいちばん多かった日 | 積雪10cm以上の日数(1冬の平均) |
|---|---|---|---|
| 飯山 | 48cm(9冬) | 62cm(2018年) | 約80日 |
| 野沢温泉 | 55cm(8冬) | 70cm(2022年) | 約106日 |
| 信濃町 | 42cm(9冬) | 62cm(2025年) | 約82日 |
| 長野 | 21cm | 31cm(2024年) | 約15日 |
| 菅平 | 35cm | 51cm(2023年) | 約102日 |
| 軽井沢 | 23cm | 31cm(2016年) | 約18日 |
| 小谷 | 46cm(9冬) | 66cm(2023年) | 約95日(9冬) |
| 白馬 | 33cm(8冬) | 38cm(2022年・2025年) | 約69日(8冬) |
| 大町 | 25cm | 36cm(2022年) | 約36日 |
| 松本 | 17cm | 32cm(2016年) | 約4日 |
| 開田高原 | 21cm | 30cm(2023年) | 約82日 |
| 諏訪 | 12cm | 28cm(2022年) | 約2日 |
| 飯田 | 9cm | 18cm(2023年) | 約1日 |
「(9冬)」のように書いた値は、資料不足などで使えない冬を除いた平均です。1日の降雪は、飯山と信濃町が2019年、野沢温泉が2019年と2025年、白馬が2016年と2018年、小谷が2022年の値を除いています。
- 長野・松本・諏訪・飯田では、1冬でいちばん多く降る日でも、平均9〜21cmです。10冬でいちばん多かった日は、長野31cm、松本32cm、諏訪28cm、飯田18cmです
- 野沢温泉・飯山・小谷では、1冬でいちばん多く降る日の平均が46〜55cmです。少ない冬でも1日に32〜42cm降る日があります。ひと晩でカーポートや屋根に多くの雪が載るので、雪下ろしの段取りを冬の前に決めておきます
- 雪が積もっている日数も大きく違います。積雪10cm以上の日は、野沢温泉・菅平で1冬に約100日、長野で約15日、松本で約4日、飯田で約1日です
年によって、どれだけ違うか
同じ観測所でも、冬ごとの差は大きくなります。北信では2022年の冬に、飯山232cm、野沢温泉298cm、信濃町172cmと、10冬でいちばん深く積もりました。いちばん浅かった冬と比べると、飯山で約4倍です。
2014年の冬は、ふだん雪の少ない地域でも深く積もった
10冬の集計より前の2014年の冬(2013年8月〜2014年7月)は、長野・軽井沢・松本・諏訪・飯田のような、ふだん雪の少ない観測所でも深く積もりました。気象庁の年ごとの値で確かめた最深積雪です。
| 観測所 | 2014年の冬の最深積雪 | 10冬(2016〜2025年)でいちばん深かった冬 | 参考:市町村の役場の付近の垂直積雪量 |
|---|---|---|---|
| 長野 | 70cm | 49cm | 80cm(長野市) |
| 軽井沢 | 99cm | 51cm | 73cm(軽井沢町) |
| 松本 | 75cm | 33cm | 78cm(松本市) |
| 諏訪 | 52cm | 28cm | 73cm(諏訪市) |
| 飯田 | 81cm | 18cm | 54cm(飯田市) |
飯田(81cm)と軽井沢(99cm)では、観測所の積雪が、その市町村の役場の付近の垂直積雪量(建物やカーポートの強さを計算するときの雪の深さ)を上回りました。観測所と役場は場所も標高も違うので、そのまま比べることはできませんが、ふだん雪の少ない地域でも、まれにこれだけ積もることがあります。垂直積雪量と、カーポートの強さの選び方は長野県77市町村の垂直積雪量とカーポートの区分で解説しています。
数字を見るときの注意
- 観測所は、市町村の中の1か所です:同じ市町村でも、標高の高い地区や山あいでは、もっと深く積もります。表の市町村名を押すと、その市町村の気候のページ(冬の気温などの10年分の数字)が開きます
- 観測できなかった冬は、平均から外しています:小谷は2022年、野沢温泉は2025年、白馬は2016年と2018年の値が資料不足などで使えず、平均はそれを除いた冬の数です。小谷は、北信で大雪だった2022年の冬が入っていません
- 深さと重さは別です:同じ深さでも、湿った雪や、雨を吸った雪は重くなります。防災科学技術研究所は、1㎥あたり新雪50〜150kg、しまり雪150〜500kg、ざらめ雪300〜500kgとしています(防災科学技術研究所「雪おろシグナル」)
雪の量に合わせた備え
- 屋根の雪下ろしを業者に頼む費用と、頼む時期は雪下ろしの費用相場にまとめています
- 庭木や窓を雪から守る雪囲いは雪囲いの時期と費用で、毎朝の雪かきを楽にする外構の工夫は雪かきを楽にする外構設計で紹介しています
- 冬の前に済ませておくことは冬支度チェックリストに、留守にする別荘の雪の対策は別荘の雪下ろし・除雪の費用にまとめています
よくある質問
長野市の市街地でも、1m近く積もることはありますか
長野の観測所では、10冬でいちばん深かったのは2017年の冬の49cm、2014年の冬は70cmでした。10冬(2016〜2025年)と2014年の冬の観測では、1m近く積もった冬はありません。長野市の垂直積雪量は、市役所の付近を含む犀川以北(標高900m未満)で80cm、犀川以南で55cmか70cmです。ふだんの冬の最深積雪は平均25cmですが、まれな大雪に備えておく必要があります。
雪の少ない地域でも、雪かきの道具は要りますか
松本・諏訪・飯田でも、1冬でいちばん多く降る日には、平均で9〜17cmの雪が降っています。スコップやスノーダンプを1つは用意しておくと安心です。
住んでいる地区の雪の量は、どうすれば分かりますか
観測所が近くにない地区は、市町村の建築の担当窓口で垂直積雪量を確かめるのが確実です。近所に長く住んでいる人や、地元の工務店・外構業者に、大雪の年にどのくらい積もったかを聞くのも参考になります。
まとめ
- 最深積雪の10冬の平均は、北信の飯山・野沢温泉・小谷・信濃町で1m超、長野市25cm、松本市18cm、諏訪市13cm、飯田市10cm
- 1冬でいちばん多く降る日は、長野・松本・諏訪・飯田で平均9〜21cm、野沢温泉・飯山・小谷で平均46〜55cm
- 冬ごとの差は大きい。2014年の冬は、飯田81cm、軽井沢99cmと、ふだん雪の少ない観測所でも深く積もった
- 観測所は市町村の中の1か所。標高の高い地区はもっと積もる
出典:気象庁ホームページ「過去の気象データ検索」の年ごとの値をもとに、「信州 家と庭」が集計(10冬の値は2026年10月8日、2014年の冬の値は2026年10月23日に取得)。値の横に資料不足などの記号がある冬は、平均・最大・最小から外しています。